同意書
近年になって、手術などで輸血の必要性が想定される場合、輸血に対する同意書の提出が義務付けられた。これはインフォームドコンセントの一環であり、どのような医療を受けるかに関して、患者自身の自己決定権を守るものである。ここで大切なことは患者自身が輸血の危険性を十分理解した上で自分で決定することであり、従ってその決定に関しては患者自身が責任を負わなければならないことである。同意書には輸血に関係する危険性についても簡単ながら書かれている。これに同意の意思表示をすることは、明示されている種々の問題が輸血に伴って生じても、医療機関側の責任を問わないことを意味する。もし輸血が100%安全であれば、医療機関がそのような書類の提出を求める必要はない。医者や病院側が輸血の安全性を保証するのであれば、同意書など不要なのである。輸血には予知できない危険が伴うからこそ、その責任を回避するために同意書の提出を求めるのである。これに同意するには輸血に伴う危険性を正しく理解するとともに、そうした問題が生じる可能性を受け入れる必要がある。もちろん同意が強要されているのではない。選択の権利は患者側にあり、輸血を拒否することもできるのである。
こうした決定は命が関係する極めて重要なものである。後悔しない決定をするためには本ブログに記載した程度の情報は最低限知っておく必要がある。また、こうした情報を理解して冷静に判断するには、手術が必要とされる緊急な、或いは動揺した状態の時ではなく、そうした状況に置かれる前に知っておくことも大切である。
2007年11月30日金曜日
輸血はどれほど安全かーその4
失血と輸血
人が血液を失って死亡するのは、体に必要な酸素が血液によって運ばれないからである。酸素を運搬しているのは血液中のヘモグロビンである。人が多量の血を失ってもヘモグロビンが全て無くなるわけではない。ヘモグロビンを運搬する血流が無くなるので、酸素が供給されなくなるのである。戦時中は負傷した兵士を救うために食塩水が用いられた。血流を確保すれば、ヘモグロビンの量が少なくても酸素の供給が行われるからである。では人が命を維持するためにどの程度のヘモグロビンが必要なのか。これについてははっきりしたことは理解されていないが、普通は血液100cc当り10g以上は必要とされている。しかし、一般的に輸血の基準とされている数値には科学的な根拠は無く、それよりずっと低い値でも命が保たれた事例は多く存在する。 特に麻酔などで睡眠状態にあるときはそれほど多くの酸素を必要としないようである。
長く保存された血液の場合、そのヘモグロビンが酸素を運搬する働きを開始するのは少なくとも輸血後24時間経ってからであることも知られるようになった。従って、手術中の輸血は単に患者の血液を増量させて、患者のヘモグロビンを送り出しているに過ぎないことになる。そうであれば生理食塩水などの血液増量剤のほうが遥かに安全であるということになる。
人が血液を失って死亡するのは、体に必要な酸素が血液によって運ばれないからである。酸素を運搬しているのは血液中のヘモグロビンである。人が多量の血を失ってもヘモグロビンが全て無くなるわけではない。ヘモグロビンを運搬する血流が無くなるので、酸素が供給されなくなるのである。戦時中は負傷した兵士を救うために食塩水が用いられた。血流を確保すれば、ヘモグロビンの量が少なくても酸素の供給が行われるからである。では人が命を維持するためにどの程度のヘモグロビンが必要なのか。これについてははっきりしたことは理解されていないが、普通は血液100cc当り10g以上は必要とされている。しかし、一般的に輸血の基準とされている数値には科学的な根拠は無く、それよりずっと低い値でも命が保たれた事例は多く存在する。 特に麻酔などで睡眠状態にあるときはそれほど多くの酸素を必要としないようである。
長く保存された血液の場合、そのヘモグロビンが酸素を運搬する働きを開始するのは少なくとも輸血後24時間経ってからであることも知られるようになった。従って、手術中の輸血は単に患者の血液を増量させて、患者のヘモグロビンを送り出しているに過ぎないことになる。そうであれば生理食塩水などの血液増量剤のほうが遥かに安全であるということになる。
輸血はどれほど安全かーその3
薬品としての承認
特定の物質が医薬品として認められるには数年をかけて数多くの関門を通過しなければならない。動物実験や臨床試験でその薬品としての効果が実証されると共に、重篤な副作用が無いことが確認されなければならない。然るに、医療現場で多量に用いられている輸血用血液だけはそのような過程を経ていない。体内の殺菌作用や解毒作用を受ける内服薬ですら慎重な予備検査が行われるのに比べ、さまざまな危険性を有している血液が血管に直接注入されるのはどうしたことか。もし血液に対して動物実験や臨床試験の過程を適用するなら、その重篤な副作用の故に、決して医薬品として承認されることはないだろう。
参考までに、日本輸血・細胞治療学会は次のように述べている。
『赤十字血液センターに報告された輸血副作用の集計(2001年)で、 最も多い副作用は非溶血性副作用である。その内血圧低下で51%、 アナフィラキシー(様)ショックで26%、そしてアナフィラキシー(様)反応で 20%が輸血開始後10分以内に発現している。 重篤な副作用の早期発見の為、輸血開始後(5~15分程度)の観察が特に重要である。 また複数の血液製剤を輸血する場合には、血液バッグの交換時毎に同様の観察を行う ことが必要である。蕁麻疹、呼吸困難や発熱は輸血開始後1時間以上で発現している。 輸血関連急性肺障害は、 輸血後数時間以内に発症している。』
特定の物質が医薬品として認められるには数年をかけて数多くの関門を通過しなければならない。動物実験や臨床試験でその薬品としての効果が実証されると共に、重篤な副作用が無いことが確認されなければならない。然るに、医療現場で多量に用いられている輸血用血液だけはそのような過程を経ていない。体内の殺菌作用や解毒作用を受ける内服薬ですら慎重な予備検査が行われるのに比べ、さまざまな危険性を有している血液が血管に直接注入されるのはどうしたことか。もし血液に対して動物実験や臨床試験の過程を適用するなら、その重篤な副作用の故に、決して医薬品として承認されることはないだろう。
参考までに、日本輸血・細胞治療学会は次のように述べている。
『赤十字血液センターに報告された輸血副作用の集計(2001年)で、 最も多い副作用は非溶血性副作用である。その内血圧低下で51%、 アナフィラキシー(様)ショックで26%、そしてアナフィラキシー(様)反応で 20%が輸血開始後10分以内に発現している。 重篤な副作用の早期発見の為、輸血開始後(5~15分程度)の観察が特に重要である。 また複数の血液製剤を輸血する場合には、血液バッグの交換時毎に同様の観察を行う ことが必要である。蕁麻疹、呼吸困難や発熱は輸血開始後1時間以上で発現している。 輸血関連急性肺障害は、 輸血後数時間以内に発症している。』
輸血はどれほど安全かーその2
免疫機能
手術後の生存率には、輸血をした場合としなかった場合で明らかな相違が見られることをさまざまな調査結果が示している。「日本消化器外科学会雑誌」も次のように述べている。
『1983年から1988年までの間に教室で切除を行った胃癌422例を周手術期(術前・術中・術後)に輸血を行わなかった非輪血群(226例)、1,000ml未満の輸血を行った1,000ml未満群(105例)、および1,000ml以上の輸血を行った1,000ml以上群(91例)の3群に分け、周手術期の輸血が胃癌の生存率におよぼす影響について検討した。5年累積生存率は80.5%,46.4%,32.6%の順となり、各群の間に有意差を認め、輸血量の多い症例ほど生存率は不良であった。』
輸血を受けると免疫力が低下し、それによってさまざまな感染症にかかりやすくなったり、回復が遅れたりするのである。
組織適合性のない2者間で輸血が行われた場合に、輸血血液に混入したドナーのリンパ球が受血者を非自己と認識し受血者体内で増殖して拒絶反応を示すことがある。これに伴って生じる病態を輸血後GVHDという。輸血は一種の臓器移植であり、臓器移植には拒絶反応が伴う。普通は患者の免疫機構が、移植された臓器を攻撃するのに対して、輸血の場合は輸血した血液が患者の全身を攻撃する状態となり、必ず死に至る。輸血後GVHDは家族や親族からの輸血の場合や、新鮮な血液の場合に発症しやすいことも一般には知られていない。血液型の分類法にはさまざまな種類があり、一般に知られているように、ABO型やRh型が合致すれば輸血しても問題がないという訳ではないのである。血は命を維持するために、免疫機能を含め、極めて複雑な働きをしており、その働きの全てが理解されている訳ではない。輸血を行った場合、そうした働きが逆に命取りとなることがあるのである。
2007年11月27日付サイエンスデイリー誌は、ブリストル大学およびブリストル心臓研究所による調査の結果、赤血球の輸血によって脳卒中や心臓発作の危険性が明らかに増加していると伝えている。赤血球が酸素の運搬を改善するという従来の常識とは逆に、重要な器官に必要な酸素が供給されていないことが原因となっているとも述べている。
http://www.sciencedaily.com/releases/2007/11/071126201333.htm
手術後の生存率には、輸血をした場合としなかった場合で明らかな相違が見られることをさまざまな調査結果が示している。「日本消化器外科学会雑誌」も次のように述べている。
『1983年から1988年までの間に教室で切除を行った胃癌422例を周手術期(術前・術中・術後)に輸血を行わなかった非輪血群(226例)、1,000ml未満の輸血を行った1,000ml未満群(105例)、および1,000ml以上の輸血を行った1,000ml以上群(91例)の3群に分け、周手術期の輸血が胃癌の生存率におよぼす影響について検討した。5年累積生存率は80.5%,46.4%,32.6%の順となり、各群の間に有意差を認め、輸血量の多い症例ほど生存率は不良であった。』
輸血を受けると免疫力が低下し、それによってさまざまな感染症にかかりやすくなったり、回復が遅れたりするのである。
組織適合性のない2者間で輸血が行われた場合に、輸血血液に混入したドナーのリンパ球が受血者を非自己と認識し受血者体内で増殖して拒絶反応を示すことがある。これに伴って生じる病態を輸血後GVHDという。輸血は一種の臓器移植であり、臓器移植には拒絶反応が伴う。普通は患者の免疫機構が、移植された臓器を攻撃するのに対して、輸血の場合は輸血した血液が患者の全身を攻撃する状態となり、必ず死に至る。輸血後GVHDは家族や親族からの輸血の場合や、新鮮な血液の場合に発症しやすいことも一般には知られていない。血液型の分類法にはさまざまな種類があり、一般に知られているように、ABO型やRh型が合致すれば輸血しても問題がないという訳ではないのである。血は命を維持するために、免疫機能を含め、極めて複雑な働きをしており、その働きの全てが理解されている訳ではない。輸血を行った場合、そうした働きが逆に命取りとなることがあるのである。
2007年11月27日付サイエンスデイリー誌は、ブリストル大学およびブリストル心臓研究所による調査の結果、赤血球の輸血によって脳卒中や心臓発作の危険性が明らかに増加していると伝えている。赤血球が酸素の運搬を改善するという従来の常識とは逆に、重要な器官に必要な酸素が供給されていないことが原因となっているとも述べている。
http://www.sciencedaily.com/releases/2007/11/071126201333.htm
輸血はどれほど安全かーその1
感染症
輸血による感染症で最も恐れられているのはAIDSである。みどり十字の薬害エイズ感染の被害は記憶に新しいところである。厚生労働省によれば、日本は先進国の中で唯一HIV感染者が増加している。今日では献血された血液にはHIVの抗体検査が行なわれているので安全だとされている。しかし抗体が検出されるまでの潜伏期間が数ヶ月に及ぶことが後になって判明した。HIVに感染しても、その潜伏期間中は抗体が検出されないのである。そのような人が感染を知らずに献血すれば、検査を通過してHIV感染が拡大する可能性があるのだが、一般には知らされていない。現在注目されている薬害C型肝炎は、B型肝炎に対する対策がとられ、安全が確認されたはずの血液製剤の使用によって広がったものである。輸血によって感染する感染症には、梅毒、サイトメガロウイルス感染症、マラリア、ヘルペスウイルス感染症、シャガス病、発疹チフス、サルモネラ症など、その他にどれほどあるのか全容は分かっていないのが実情である。当然ながら、全てが検査されている訳ではなく、クロイツフェルト・ヤコブ病の感染因子である異常ブリオンなど、検査が不可能とされているものもある。輸血を安全だとする根拠はどこにもない。
輸血による感染症で最も恐れられているのはAIDSである。みどり十字の薬害エイズ感染の被害は記憶に新しいところである。厚生労働省によれば、日本は先進国の中で唯一HIV感染者が増加している。今日では献血された血液にはHIVの抗体検査が行なわれているので安全だとされている。しかし抗体が検出されるまでの潜伏期間が数ヶ月に及ぶことが後になって判明した。HIVに感染しても、その潜伏期間中は抗体が検出されないのである。そのような人が感染を知らずに献血すれば、検査を通過してHIV感染が拡大する可能性があるのだが、一般には知らされていない。現在注目されている薬害C型肝炎は、B型肝炎に対する対策がとられ、安全が確認されたはずの血液製剤の使用によって広がったものである。輸血によって感染する感染症には、梅毒、サイトメガロウイルス感染症、マラリア、ヘルペスウイルス感染症、シャガス病、発疹チフス、サルモネラ症など、その他にどれほどあるのか全容は分かっていないのが実情である。当然ながら、全てが検査されている訳ではなく、クロイツフェルト・ヤコブ病の感染因子である異常ブリオンなど、検査が不可能とされているものもある。輸血を安全だとする根拠はどこにもない。
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